Zwangsvollstreckung

執行とか、本とか、出来事とか。

年の瀬

 

12月31日になると、直近の365日を振り返りたくなるのは、きっと気のせいではない。

毎年この日になると「今年一年はどんな年だっただろうか・・・」と振り返ってしまう。その時、制度の作用を感じる。

大晦日という制度が、振り返りという行為を可能にしているのだ、と。

 

もっともらしいことを言ってみたが、それはそれで普通の話だ。

 

2017年を振り返ると、自分にとっては結構動きのあった年だと思っている。

 

まずは転職をした。

執行業者をやめた。

 

転職先はベンチャー企業だ。

学生時代、ベンチャー企業なんて絶対に行くまいと思っていたが、

まさかベンチャー企業に入ってしまうとは。

ちなみになぜベンチャー企業に行くまいと考えていたのかは単純で、当時ベンチャー企業で働いていた人と結構話した結果、いいイメージをあまり感じなかったからだ。

やっていることは面白いのだけど、あの独特な「ベンチャー」のカルチャーがそれほど好きになれなかった。

なんかこう、標語的なカタカナ語とかそういうのが、どことなく空虚なものに思えてしまっていて。

イメージ的には、ファルシのルシがコクーンでパージみたいな。

 

so what?って感じ〜(こういうところ)。

 

で、実際に入ってみると、まあまあ楽しくは仕事している。

ちなみに、職種的にはデータ分析の仕事をしており、まあ、執行業者やってた時と比べるとだいぶ毛色の違うことをやっている。

だが実際、もともと院生だったこともあって、データ分析の方が性にあっていると思うし、その意味では僕が執行業者やっていることの方がちょっと道を踏み外した感はあるけれども、ネ。

 

で、ベンチャー的なカルチャーはどちらかというと苦手な部類に入るんだろうな、と11ヶ月くらいやって思った。そこは直感通り。

それは社内でも「あなたのような人は今までウチの会社にはいなかった」と言われることからも思う。

 

しかし。合わない、とか思う一方で。

自分の中にどことなくベンチャー気質みたいなものがあるんだとも思えたりもした。

 

執行業者をやっていたころも、新規事業として立ち上げたから。

 

もともと執行業者やっていた頃の会社は、リサイクル業の会社で。リサイクルショップがメインの会社だった。

僕のみたところ、リサイクルショップは「買取」ができるかどうかが重要で。店舗では買取に注力する。しかし、店舗のようなビジネスだと、やがて可能な商圏内であらかた買取客を刈り取ってしまう。

もちろん、客の方も新しくモノを買うわけで、時間が経てばやがて不要なものが出てくるから、再び買取顧客としてアクティブになるわけだけど。そのサイクルはすぐにくるわけではない。

だから、トラックを使って商圏を広げようとする。そして、不動産の残置物などに目をつけ、さらにビジネスの範囲を広げる。そんな理解なんだけど。

執行業者というのは、その延長線上に位置するものだと思う。

 

執行業者全体で見てどうかはわからないが、こういうリサイクル業の会社が執行まで触手を伸ばすことはままあるとは思っている。

運送業系、倉庫業系、産廃業者系・・・この言い方が適切かわからないが、まあリサイクル業者も(もしかしたら産廃業者の下位分類になるかもしれないが)その系統の一部に位置付けることは可能だろう。

リサイクル業として、拡大可能な選択肢としてあったし、割と方向性としては親和的だったと思う。

そんな形で、会社としては新規事業として執行の世界に参入したわけだ。

 

振り返れば、執行の現場は本当に辛かったけれど、新規で仕事を作っていくのは結構面白かった。

やりがいがなかったといえばそれは嘘になる。

なんだかんだ、仕事を楽しんでいる節はあったと思う。

無論、人を傷つける仕事ではあるので、とても心は痛むし、実際メンタル壊れかけたが。自分の業務がどんどん拡大していくという点に限れば、楽しかったのは確かだ。

 

こういう経験を振り返り、楽しみを感じていた面を見つめると、

ベンチャーに転職したのはなんとなくわかるような気もする。

それは、自分の意外な一面を見た感じだ。

 

ただ、もともとの会社の給与水準が低く、制度的にも給料が上がる見込みがなく、

残業も死ぬほど多かったので転職しちゃいましたが。

 

 

で、今やっているデータ分析も、まさかの新規事業だったりする。

こちらもいまは全然軌道に乗っていないが、まあこれから結論付くだろうとは思う。

やっぱりデータ分析は先に書いたように、性にあっている感じはするから、今後のキャリアはこの道で進むんだろうなとか思う。なので、今年は分析者として飛躍できる年にしたいな、とか思う。

ただし、いまのところ、僕一人しかこの仕事やっている人がいないので、

割と生きるか死ぬか感はあるが。

まあ、それは前の会社でも似たようなものだ。一人であること以外は・・・。

 

ここまでは仕事の話。

 

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あと、2017年は仕事以外の面があまりにもダメすぎたと思っている。

読んだ本の数は最も少ないと思うし、文化的な生活をまったく送っていないような気がした。

もっと、文芸とか音楽とか映画とかに触れたいし、アクティビティもしたい。

 

仕事以外にも、いろいろできればな、と。

ちなみに具体的に決めたのは、ホノルルマラソン出場。

 

仕事だけ頑張ってても、人生的には面白くないと思うからネ。

 

 

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どうでもいいのだが、僕はクリスマスから年末年始にかけてのこの時期が1年で一番好きだ。

広く、楽しい雰囲気が感じられるから。

 

あと、おもちが好きでして。

正月におもちを食べているだけで、割と幸せになれる。

 

そういうゆったりして、ぼーっとして。好きなことをのんびりやって。

そういうことを公然と行ってもいい時期だと思うから。

すごい、さっきと言っていること真逆な気がするけど(笑)

 

まあ、なんだろう。

意識高い系の環境に身を置いているのだけど、実際はのんびり屋さんなんだな。

多面的だこと。